先週土曜日には、3回目のコロナワクチン接種を院内で行いました。
熱発はしませんでしたが、接種日の夜は節々の痛みがあり、翌日はやたらと眠い…。
日曜日の午後は、こんこんと寝てしまいました。1回目、2回目の時にも翌日はやたらと眠いという症状がありました。
今日は、グルテン過敏について2冊の本をご紹介します。
『長生きしたけりゃパンは食べるな』(フォーブス弥生)
『2週間で体が変わる グルテンフリー健康法』(溝口徹)
小麦の成分であるグルテンが、腸に炎症を起こしてリーキーガット症候群を引き起こしたり、脳に炎症を起こして認知症や精神症状の原因(悪化要因)になることがわかりやすく書かれています。
2冊の違いは、グルテンフリーにして、何を食べるか?というところ。
フォーブス弥生さんは、パートナーのグルテン不耐症を機にグルテンフリー生活に目覚め、グルテンフリーライフ協会を立ち上げ、啓もう活動をされています。Facebookでも日本で入手できるグルテンフリー食について情報発信をされています。
ただ、グルテンフリー食材のことを調べる時に気になるのが…
グルテン代替食材も、糖質なんです。
玄米、米粉のパンやうどん、トウモロコシのパスタ、そば粉のガレット、餅のピザなど。
グルテンを避けて、他の糖質の主食に置きかえるという発想ですね。
グルテンには、脳でモルヒネと同様の部位に作用して多幸感を感じさせる依存性があり、2週間でグルテン依存から解き放たれると、「どうしてもパンを食べたい!」という強い要求がなくなり、食欲コントロールがしやすくなり、ダイエットになる。グルテンフリーダイエットの方の論も、納得できる部分はあります。
それでも白米にも、依存性はあります。
ケトジェニックダイエットが、現代人の糖質に偏ったPFCバランスに異を唱えてタンパク質・脂質をしっかり摂る食生活を提言しているというのは、糖質過剰→高インスリン血症が多くの疾患の上流に位置する問題だから。グルテンが問題だ!といって、グルテンを他の糖質食材に置きかえることには、抵抗感があるのは正直なところです。
これについては溝口先生(分子栄養学を日本に広めた医師です)も、小麦がダメなら米を…という流れに対しては異を唱えられ、糖質制限+グルテンフリーが理想、と述べています。糖質制限をすれば、グルテンフリーになりますから。
フォーブス弥生さんが糖質制限について述べている
「エネルギー源となる糖質の摂取を著しく控えてしまうと、体はたえずエネルギー不足になります。それを補える脂肪も減ってしまえば、体はやがて筋肉まで分解してそれをエネルギー源とするようになります。筋肉量が減ってしまえば、人は歩くことさえできなくなり、健康を壊すことにもなります。」
という記載は、完全な糖質制限に対する誤解です。人間には脂質を燃やしてエネルギー源とするケトンエンジンを搭載しており、糖質制限では糖質を摂らない代わりにタンパク質・脂質をしっかり摂ることを推奨していますから。
糖質制限が、米を主食とする日本人にとって継続するのが難しい、というのも、断片的な認識かと。糖質にどっぷり浸っている生活から、パンは食べられなくても米が食べられる…というのは、気楽な部分があることは確かで、悪くないスタートだと思いますが。今の日本でグルテンフリー食材をコンスタントに入手するのは、質・量的にまだまだハードルが高く、必ずしもグルテンフリーの方が糖質制限よりも継続が容易、とも言い切れません。糖質制限は、それ用に特別な食材…というのは必要ありませんから。
個人的には、糖質制限(ひとまず甘いもの、主食、根菜類を控えよう)からスタートしても、グルテンフリー(小麦食材を控えてみよう)からスタートしても、入口はどちらでもよい!と思っています。
なんらかの健康によいスイッチを押して、食生活を変えることでこんないいことがあった♪という成功体験をすることが大切。
グルテンフリーで小麦の奴隷から解放されたら、今度は‘糖質の奴隷’からも解き放たれますように。
ちなみにわが家では、私以外は全員、小麦の奴隷かつ糖質の奴隷でもあります!筋金入り…笑。糖質を全面的に禁じれば、奴隷の反乱がおきることは間違いありませんから、まずはグルテンフリー食材で小麦依存から解放できれば…と考えています。フォーブス弥生さんの本とWeb情報、しっかり参考にさせて頂き、その模様も随時アップさせて頂きますね。