すべて話したい症候群

2月5-6日の週末に『指導医養成講習会』というオンライン講習を受けることが決まっています。

来年度、当院でも研修医の先生を1ヶ月間受けいれることが決まっているので、そのための準備です。

土曜日の診療を終えた午後~翌日日曜日は朝から夕方までみーーーっちり!

厚生労働省の規定で16時間と決まっており、本来2泊3日でやるべきところを1日半で行う強行コースなのでやむを得ないのですが、ヘビーですね…。

事前課題もあって(そのお陰で週末の講習は少し短縮するのでありがたい)動画を見て感想を提出する義務もあり、ちょっと面倒くさいな…と思っていたのですが。

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筑波大学総合診療科の前野教授のミニレクチャーの講義が面白かったので、忘れないようにシェア。

学生や研修医にレクチャーを行う時の注意ポイントですが、日ごろ一般の方向けにセミナーを行う私としても、なるほど…と頷く部分が多かったです。

【教える側と教えられる側のちがい】

  • 教える方はその話題の重要性を知っている⇔教わる方は知らない
  • 教える方は全体像を見えている⇔教わる方は見えていない
  • 教える方は全てを伝えたい⇔教わる方は要点を知りたい

上記をふまえて、レクチャーでは

「この話を聴くと、どんないい景色が見えるのか?」(話の意義)

「今の話は、全体像のどの部分を話しているのか?」(今の立ち位置)

を伝えるとわかりやすい。

そして大切なのは「知っていること全てを教えようとしない」!!!

あーーーこれ私のことだ………。

変な完璧主義で、勉強したことをひと通り言わないと、手を抜いているようで気持ちが悪くて、あれもこれもと盛り込みすぎてしまうんです。

自然にマシンガントークになり、終了後のアンケートで

「話すスピードがはやくて、理解が追いつきませんでした。」

と書かれてしまうことが多い私。

誠実のようでいて、相手の立場にたっていないため、不親切。

逆にあちこちばっさり省略して、自分的には手抜き?と後ろめたい回の方が、評価が高かったりするのは、伝える内容が重要ポイントだけに絞り込まれているからだったのか。

前野先生が、昭和スタイルで黒板に板書をしながら説明していたスピードが、話を初めて聴く側からするとちょうどいいスピードだと言われていて、なーるほどーーーーーと思いました。パワーポイントでパッパッとスライドが変わっていけてしまう今は、早すぎるのではないかと気をつけなくてはいけないんですね。

前野先生、本当にすぐれた教育者です。

今週末の講習会、少し楽しみになってきました。(…と自分に暗示をかけて、テンションをあげます↑笑)

どこかでまたセミナーを行う機会があれば、この教訓をいかして絞り込んだトピックで、間をきちんととりながらお話したいと思います。

乞うご期待☆彡