殺人的に暑いですね。
脅威を感じるような暑さの中で車を走らせて向かった先は…
いつも癒されに通ってしまう、Cafe wasuagzenさん。
お店のたたずまいもインテリアもお料理もぜんぶが好きな、お気に入りカフェです。
ご飯もおいしくて…
アイスコーヒーを飲みながら読書をするのが、至福の時間です。
そこで何を読んでいたのかと言うと
精神科の本、でした。
当院は内科が主なのですが、認知症診療やメガビタミン療法にとりくんでいると、心療内科的・精神科的な訴えの方とご縁が出てきます。
理由は不明ながら「笠間 心療内科」と検索すると、こころの医療センターなどの立派な精神科医療機関の次くらいに当院があがってくるということも患者さんから聞いたことがあって。
ずっと当院かかりつけの方で精神症状を訴える方もいますし、そういうのを全部診ません!とシャットアウトするのも、総合診療医としてはお粗末なのでは…と自分にできる範囲で相談に乗ろうと心がけています。精神科的な学びを深める必要性を切実に感じる今日この頃。
『「精神病」の正体』という本を今日あらためて読み返して、前回読んだ時とは異なってストンと腑に落ちたことが。
それは…
多くの病気が、つながっている。
精神科領域において、大塚先生は、統合失調症や双極性障害などの個々にわかれた疾患や症状は‘枝葉’であって、そのおおもとにある‘種’は、発達障害なのでは…と書かれています。
ADHDの治療薬として近年使われるようになったストラテラやコンサータという薬で、統合失調症や双極性障害などの症状が改善した経験が、その根拠になっています。同じ薬で改善効果があるのであれば、もともとは同じ病気なのではという考え方。
いまの私にはそれらを確信をもってYes!と納得できるだけの経験がありませんが、細分化しすぎた病名に学ぶ意欲が萎えそうな精神科初学者にとって、精神科領域ぜんたいを広く俯瞰してシンプルに方向性を示してくれるようなこの説が、とても魅力的に見えることは確かです。
内科や認知症についても、末端の症状や薬剤名にとらわれすぎると本質を見失うのでは…と感じるケースは多くあります。
メタボリックドミノという考え方があります。人生の後半において出現する数えきれないほどの不調について、個々に対応科を受診して病名をつけられ、個別に薬を処方されると両手では足りないほどの処方薬になります。でも、その上流にある1番最初のドミノは、「肥満=高インスリン血症」。
糖質過多な食生活を避けて肥満を是正するという1つのアクションで、97%の内科の病気は予防したり改善することができる。この末端のドミノの一つに、認知症もあります。
難しいことをやさしく、やさしいことを深く。
ゆっくり、じっくり自分なりに学んでいこうと思います。