こんにちは。
笠間に住むようになって10年以上たちますが、久しぶりに笠間稲荷の菊まつりにお邪魔しました。
日中はとてもにぎわっていました。
今回の訪問の目的は…
笠間稲荷の奥にある、瑞鳳閣というこの建物で行われるイベントです。
大正6年に完成…御年100歳以上の由緒正しい建築物です。
中も木の香りがして、とてもよい雰囲気。
寺尾紗穂さんというシンガーソングライターの方のライブに、お招き頂いたのです♪
失礼ながらほとんど事前情報なく、好奇心だけでのこのこと出かけていきましたが。
はじまった瞬間からガーン!と衝撃をうけて、心を持っていかれてしまいました。
‘声’って、繊細な楽器のようですね。
いまもずっとその余韻を…ひきずっています。
明るい雰囲気の曲もありましたが、それでもどこか一貫して、限りある存在との‘別れ’の切なさの空気が漂っていて。それも含めてまっすぐ向き合っている姿勢が凛としてすてきで。
過去のあんなことこんなことが走馬灯のように巡って、涙がポロポロと。ついでに鼻水も出てぐしゃぐしゃになり、お隣の優しい女性にポケットティッシュを差し出される私。(恥ずかしいけれどうれしかったです)
中でも、彼女のお父さまが亡くなられた直後に新幹線で仕事に向かわざるを得なかった時につくったという『北へ向かう』という曲、そして『骨壺』という曲が印象に残っています。
骨壺は「あなたの骨壺 もちたかったな」から始まる歌です。その気持ちわかる…と思って後からググったら、「紗穂さんのサイコパスな歌 3選」に選ばれていて笑いました。私もサイコパスか!w
その日は別の業務もあり、少しスケジュール調整をしなくてはいけない日程だったのですが、やりくりしてでも参加したこと、本当によかった…と心から思いました。
芸術音痴をこんな素敵な空間に呼び寄せてくれた森下さんご夫婦には、感謝しかありません!本当にいつもありがとうございます^^
『社会的処方』という言葉があります。
医師が病気の患者さんに薬を処方するように、
「いまのあなたには、人とつながるこんな時間が必要ですよ。」
「美しいものに触れて、心癒されることが治療になりますよ。」
と、心や体の癒しにつながる社会的な機会を提供するという考え方。
音楽や人とのつながりが持つ力って、副作用がない強力な薬になりますよね。
そんなことを、今回のライブで心から実感しました。
夕方に会場を出たら、すでに辺りは真っ暗。
きつねさんの横顔も、昼間とは心なし違うような笑
駐車場にもどる帰り道。笠間稲荷の敷地内をまっすぐ歩いて戻ります。
ライトアップされている誰もいない笠間稲荷を…ひとり占め。
なんだかこれまた幻想的で、ぜいたくな時間。
すてきな一日に、それを与えて下さった全ての人たちに、心からありがとうございます。
よい一日をお過ごしください。