迫りくる「息子介護」の時代

●R6年1月21日(日)

「男の介護教室」の生みの親である河瀬先生からお話を聴いて、あらためてこの本を読み返しました。

タイトルに惹かれて購入したものの、最後まで読み切れずに本棚に置きっぱなしになっていました(笑)

上野千鶴子先生が解説を引き受けられていることからもお察しの通り、内容が学術的で‘まっとう’な本で、寝っ転がってさーっと読むという感じではないのです。

河瀬先生の講演でモチベーションが激上がりしたので(感謝!)今回しっかり2回通読。ほう…と感銘のため息をつきました。

面白いのは、著者は介護に携わっている介護職などではなく、社会心理学者であること。

男性が社会とどのような人間関係を築いていくか…という、‘人間関係をめぐる男心’について書いたと書かれている通り、男女の行動パターンの違いなど、普遍化・一般化して学べる内容で、深いなーと思いました。

またある意味では‘少数派の介護者’である息子介護者を介して、私たちが当然こんなものでしょと捉えている介護環境を、違った切り口から再発見するきっかけになります。現在女性が介護されている場合にも参考になる部分が大きいと感じました。

特に興味深かった気づきを、自身の経験と照らし合わせて別記事で取り上げてみようと思います。

このような男女の違いなどになると、「全ての男性がそうではない」「自分は女性だがこうある」とそれぞれの性の中での多様性による反論が出ることが予想されます。男女ともに、一人の中に男性性と女性性の両方を内在させていて、その濃淡も一人一人異なる中で、女性性が非常に高い男性、男性性が非常に高い女性がいることは百も承知です。ただ個人的には、すべてが該当しないからと言って全体の傾向を俯瞰しようとしないのもどうなのかなと思っています。