●6月 16日(日)男の介護教室 in 笠間
1月に河瀬先生と初めてお会いし、「男の介護教室を笠間でもやりたい!」と言ったところ…
(当時の様子はこちらから↓)
河瀬聡一朗先生が笠間に│認知症の家庭が笑顔になる! (ayakanaika-happy.com)
男の介護教室│認知症の家庭が笑顔になる! (ayakanaika-happy.com)
その後私がリコード法の嵐に巻き込まれてもみくちゃになっている間に、塙歯科医院の先生方が中心となり、頼りがいのある笠間の精鋭メンバーが着々と準備を進めて下さり、無事に初回の「男の介護教室 in 笠間」が実現しました!さすが…。
今回の開催場所はなんと!友部小学校の家庭科室です!!!
友部小学校とおやじの会の方が全面的に協力して下さり、当日にも先生方やおやじの会のメンバーが参加して下さいました。
男の介護教室は、一般的には孤立しがちな男性介護者を支えるという目的で開催されています。お母さんや妻が元気な頃には料理をほとんどしてこなかった男性が、ある時急に主介護者となり、作ってもらう側から自分が作る側にまわらざるをえなくなった時に、大きな負担なく料理をする手段の一つとして、パッククッキングを提案しています。
パッククッキングというのは、高熱に耐えられるポリ袋に食材を入れて袋をしばり、お湯を入れた鍋で調理する方法です。最近は災害時の調理法としても注目をされています。
塙歯科の塙先生ご夫妻は、パッククッキングが日本に登場した時期からこの調理法を学び、地域で広める活動をされていた、パッククッキングのパイオニアなのです。(日常的にも、めちゃくちゃこの方法を使いこなされています…)
今回の介護教室の実習メニューは…
●高野豆腐の煮物
これで2袋分?ここにめんつゆと水を入れて…
話を聴きながら40分くらいグツグツ…
同じお鍋で同時にお米もつくっており、おにぎりと煮物で美味しく昼食を頂きました。
そしてもう一つ。
これは何でしょう?
ホットケーキミックスでつくる、蒸しパンでした♪
これが完成したところ。フワフワでバターの香りが漂い、美味しかったです。
(小麦は、脳を燃やす覚悟で頂くものです笑)
この日は薬剤師の山本大先生による経口補水液づくり実習もあり、盛りだくさんでした。
パッククッキングの強みは、個別性です。
歯が丈夫な方、柔らかい形態でないと食べられない方。それぞれに望ましい食形態の食事が、それぞれのビニル袋を鍋にかける時間をかえることによって、一つのお鍋で同時進行でつくれます。
実習チームは初めてお会いするメンバーがほとんどでしたが、一緒にああでもないこうでもないと工夫しながら調理を進め美味しく食事をするうちに、自然と和気あいあいとよい雰囲気になります。これも食の力ですね。
男の介護教室を始められた、河瀬先生。
前回初めてお話を聴いた時にも感じたギャップをあらためて。朴訥として柔らかい物腰と笑顔なのに、やっていることは先駆的で、とにかく熱い!!!
今回は災害時の避難所で介入された高齢男性の症例を見せて頂きました。元々はお元気だったのに、震災で提供される非常食の食形態があわず、あっという間に痩せて活気がなくなってしまった方です。(オーラル・フレイルの)
この方がいま食べられる形態の非常食を見つけて指示したり、舌の運動や体幹バランスを整える運動などで介入した結果、体重減少がとまり驚くほど活気が出たという劇的Before →Afterの様子を動画で拝見し、食にまつわる活動の影響の大きさにあらためて驚きました。災害支援という限られたリソースの中でこれだけのことをされている河瀬先生とそのチーム。
頬がこけて活気がなくなっている介入前の男性の姿に、何人かの外来患者さんの顔が浮かびました。いまの私たちは災害時ではないけれど、このようにオーラルフレイルのぎりぎりの状態の方に対して、チームで十分なアプローチができているか。
地域として大きな課題として、前に進んでいきます。
河瀬先生、関わって下さった全ての皆さま、本当にありがとうございます!